CASE STUDY
導入事例│株式会社毎日放送様 2019.08.28
株式会社毎日放送様
業務内容：近畿広域圏を放送対象地域としたラジオ・テレビ放送事業
導入製品：Clear-Com社 Eclipse HX-Median、V-Panel各種、EHX Configuration Software
HCIプロトコル
EclipseはHCIプロトコルを搭載しており外部からサードパーティーソフトで様々な制御が可能です。このプロトコルを利用し毎日放送様では1台のV-PanelでN-1のクロスポイントON/OFF・レベル調整を実現しました。V-Panelにて制御可能にすることで出先のN-1を受ける端末にもそのまま会話が可能。レベルも会話をしながら調整ができ中継の多いシーンで一元管理ができるシステムです。
- 制御V-Panel(上段)と通話V-Panel(下段)
- HCI Software
Agent-IC
局内ではWi-Fi・中継先ではInternet経由でAgent-ICを使用頂いています。Agent-ICはV-Panel同様個別アサインが可能。各所に移動されるスタッフの皆様に多く使用してもらっています。また今回はiPhone専用のヘッドセットも用意、よりクオリティーの高い運用を提供できました。
- iPad miniでの使用例
- iPhoneと専用ヘッドセット
FreeSpeak II
FreeSpeak IIを制作用スタジオWLincomとして採用頂きました。高音質での伝送が可能。4CHのアサインが可能で制作ライン・技術ライン・PGMを子機ごとに調整可。非常に聞きやすく、ノイズも無く今までにないクオリティーを！！
- (株)毎日放送様 ライブセンタースタジオ
- Clear-Com FreeSpeak II ベルトパック
MBS ご担当者様よりコメントを頂きました
制作技術部 金谷様
今回、サブを更新するにあたりインカムシステムも一新することになりました。
部員と共に協議を進めた上で、局舎内の室間インカムや他サブでの使用実績があり、取っつきやすさ、安定性といった部分での安心感がある、ということでClear-Com Eclipseを選定させていただきました。
IP機器の普及によりiPhoneひとつで出先から中継ができてしまうという世の中の流れにより中継先とのコーディネーションの需要が高まっています。各出先とのコミュニケーション、演者送り返しをいかに作成、レベル制御、割り当てるのか、という点は大きな課題でした。また実際に運用するにあたり情報番組はミキサーと連絡担当がコンビを組むことが多いのですがそれぞれの役割に応じた手が届く操作感という部分も重視するポイントです。
各出先への送り返しPGMを管理するためにアナログマトリックスのような視認性、操作性をなんとかコンパクトに実現できないかと思っていたところHCIプロトコルを利用してEclipse自体のクロスポイントマップをV-Panelで触りに行くというインターフェースをご提案いただきました。
EHXアプリのクロスポイントマップでも同じことはできますがOA中のバタバタした中での操作に適しているとは思えません。今回、V-Panelをリモコンとしてクロスポイントマップ上の交点およびボリュームを制御できるようにしたことでコンパクトかつ利便性の高いシステムが実現できたと思っています。また、V-Panelを利用しているので壊れても違う端末で即代用可能というところもポイントが高いです。特注品の場合、NG時の対応というのは一つの課題ですがこれに関してはその心配はありません。
送り出しバランスのモニター、中継DELAY量の管理などいろいろな機能も同じ端末でできるようにしたい、というこちらのリクエストにもこたえていただき使いやすい環境を整えることができました。
あわせて導入したAgent-IC含めて使い勝手のいいインカムシステムができたと思っています。音声システム側含めて同一ネットワークで組んだということもありネットワーク周りではなかなか苦労させられましたがこちらのリクエストにレスポンスよく相談に乗っていただき乗り越えることができました。ありがとうございました。
弊社担当のコメント
皆様こんにちは。MTC大阪営業所 樫本です。ご無沙汰しております。今回はHCIを使用した制御、これはなかなかいいですよ～
N-1のマトリクスって音声さんが対応するのが多いかと、、、でもEclipseは言い換えれば4WのRouterですので必要なN-1素材とPGMをすべてEclipseに取り込み1台のV-PanelでクロスポイントのON/OFF、レベル調整、通話、検聴までやってしまおうと。プログラムは「株式会社メディックス」様にご尽力いただき非常にシンプルなSoftwareを構築して頂きました。ほんと便利ですよ。
Agent-IC用ヘッドセット
これは今までも採用頂いていましたが、今回何が違うかというと専用のヘッドセットを接続するだけでこんなにも変わるものなのか？ってくらいクオリティーが上がりました。もちろん市販のイヤフォンマイクでも使用出来るんですがやっぱり違いますね。
専用のヘッドセットはウエルクラフトさんと弊社がお付き合いしているヘッドセットメーカーさんから協力いただき、女性のスタッフ中心に使用してもらっています。皆さん若い方が多いので通常の放送機材よりiPhoneのアプリの方が理解が早いです。何といってもフレキシブルなアサインが可能！便利なインカムですね。」
その他にも様々な機材を購入頂き、インカムシステムだけでなくADA DDA DemuxのユニットまでMTCからの提案を受け入れて頂きました。番組に必須の電話システムも特注の切替ユニットを作成し使用してもらっています。
特注品 8ch 電話切替ユニット＋ハイブリッドコントローラー
最後に今回のシステム構築にあたりMBS各スタッフに大変な協力を頂きシステムが成り立って無事運用頂いていることに感謝します。有難う御座います！！