TallyMan

TallyMan（タリーマン）は、放送システムのエコシステムを実現するコントロールソリューションです。
放送システムで必須のあらゆる制御プロトコルを実装しており、プログラマブルなロジックベースのGPIOと組み合わせることで、特定のタスクを自動化したり、ワークフローをシンプル化したりすることができますので、オペレーターの習熟期間を短縮したり、エンジニアの負担を軽減することができます。
TallyManが生成するタリー制御プロトコルであるTSL UMDプロトコルは、事実上の世界標準として世界中の放送機器メーカーに標準採用されています。

主な特長

• メーカー毎のプロトコルをインターフェースするので、理想の制作システムにインテグレート可能

• Ethernetで拡張可能なGPIO (リレー/オープンコレクタ)

• イベントをトリガーとして複数のデバイスを一括・個別制御

• イベントのトリガーやステータスをロジック(AND/OR/NAND/NOR)ベースで制御

• デバイスのタリー/素材名を取得、システムの条件により任意のデスティネーションを起点にタリーを生成

• タリー/素材名の"さかのぼり"ルートを任意に設定

• TSL UMDプロトコル v3.1/v4.0/v5.0をシリアル(RS422)またはEthernetで送信

• コントロールパネルやGUIを統一することができるので、システム全体の一貫性を維持

TallyManのラインナップ

• システムコントローラー：デバイスの制御・タリーの生成を行うコントローラー

• エキスパンションユニット：GPIOを拡張するユニット。Ethernetで拡張

• ユニバーサルコントロールパネル：イベントを制御するハードウェアコントロールパネル

• バーチャルコントロールパネル：ユーザーにより作成が可能なソフトウェアコントロールパネル

基本のタリー制御ワークフロー

下図はTallyManが実現する基本のタリー制御ワークフローです。
システムはビデオスイッチャー、ルーティングスイッチャーおよびチェンジオーバースイッチで構成され、放送システムでは最も基本的な構成です。TallyManは次のような制御を実行します。

• ビデオスイッチャーからタリー情報を取得して、ルーティングスイッチャーから取得した素材名を送信
  

  
  

• チェンジオーバースイッチでビデオスイッチャーのPGMバスを出力するクロスポイントを選択して、タリーを生成

• ビデオスイッチャーがダウンした場合、エマージェンシーの条件によりチェンジオーバースイッチでルーティング
  スイッチャーのEMGバスを出力するクロスポイントを選択して、タリーを生成

• 平常運用時とエマージェンシー運用時のタリーの生成により、マルチビューワへはタリー情報と素材名をTSL UMDプロトコルで伝送

• CCUへは、接点(リレー/オープンコレクタ)タリーをGPIOエキスパンションユニットESP-1R+を経由して伝送

• グリーンタリーの条件が宣言されれば、CCUやマルチビューワ等にもグリーンタリーを伝送
  

  
  

• ビデオスイッチャーで、DSK1のキーがONになったら、DSKの素材であるCG1 Kの素材名に遡ってタリーも点灯させる
  

  
  

基本のタリー連動ワークフロー

下図はTallyManで実現する基本のタリー連動ワークフローです。
システムはビデオスイッチャーが生成するシリアルタリーをTallyManが受信して、そのタリー情報をトリガーとしてオーディオミキサーのフェーダーのスタートを制御させて、映像と音声をシンクロさせる制作システムを実現しています。TallyManは次のような制御を実行します。

• ビデオスイッチャーが生成するタリー情報をTallyManが受信
  

  
  

• 受信した任意のタリー情報をトリガーとして、GPOを発報してオーディオミキサーのフェーダーをスタート

• マニュアルでの操作も行えるように、コントロールパネルのボタンをトリガーとしてフェーダーを制御

• 中継出先のオーディオミキサーに対応するためにESP-1R+をEthernet越しにリモート制御を実現
  

  
  

• 煩雑なGPIOの接続を省力化して、Ember+プロトコルでIPのみの接続も実現
  

  
  

上記以外にも、多種多様なソリューションにマッチしたワークフローをご提案できますので、弊社営業部までお問い合わせください。